ためになるお口の情報

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8020運動 ②

前回、「8020運動」についてお話ししました。

さて、第二回はどうすれば8020 を達成できるのか?というお話しです。

喫緊の統計で8020達成者の詳細な調査を行ないました。

達成できた方は

①かかりつけ歯科医を決めており、定期検診を受けている。

②1日に複数回、ブラッシングしている。

③間食は時間が決まっており、甘いものは少ない。

④元々歯並びが良い。という結果が出ています。

この中で特に興味深いのは④歯並びについてです。

歯並びは簡単に三つのクラスに分かれます。

クラス1は正常な噛み合わせ。クラス2は出っ歯の噛み合わせ。クラス3は受け口(下顎が前に出ている)の噛み合わせです。

ちなみに8020達成者の85%はクラス1。これはあたりまえですね。きれいな歯並びならブラッシングも容易にできるからです。

残り15%はクラス2の方、すなわち出っ歯のクラスです。それではクラス3の受け口の方は?実は受け口の方で8020達成者は存在しませんでした(達成率0%)。

なぜこんな事が起こるのでしょうか。受け口(もしくはオープンバイト)の方はぎゅっと噛んでも前歯がほとんど当たらない場合が多いです。

すなわち奥歯でのみ上下接触する事になり、その状況が一生涯続きます。

若いうちは問題は表立って発生しませんが、年齢を経ると徐々に奥歯のオーバーロード(過剰負担)が顕在化、奥歯が欠けた、

割れた、被せがしょっちゅう取れる、しみるなどさまざまな疾患が発生します。

結果歯をいじる回数が増えどんどん自歯の部分が減少、場合によっては神経を除去しなければならない事も発生します。

さらには歯周病の悪化、歯根の破折などが起こってきます。

最終的には噛み合わせの悪さが原因で歯を失っていく事になるのです。

昔は歯が無くなる理由は二つだけ、1)歯周病の悪化  2)ムシ歯の悪化による歯根の破折です。

ところが上記の結果を見る限り新たに「噛み合わせの異常」という項目が新たに追加になったと言えるでしょう。

80歳になっても自分の歯で美味しく食事をしたいものです。

あなたの噛み合わせはどうですか?どのクラスに属しているのでしょうか?一度かかりつけの歯医者さんに診てもらう事をお勧め致します。

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